業界の違いについて
ゲーム業界
基本的に全打ちされたキーの調整スキルが必要です。アニメーターがコンストレインやベイクを繰り返してアニメーションさせることが多いです。
1990年代にはXSIというソフトウェアが主流でしたが、今では開発が終了し、MAYAという映像業界でよく使用されているソフトウェアに移行しました。
セクションでは「モーションデザイン」と「カットシーン」担当に分けられます。
大手ではない限り、どちらも担当することになると思います。
映像業界との違いは、出力結果を実機上で確認する必要があります。
実機上で確認するために、プログラマーが用意してくれたbatファイルで出力し、Subversionなどのバージョン管理ツールで同期させて確認します。
モーションデザインではユーザーが360度自由にカメラを動かすことになるので、どこから見ても破綻のないポーズをつける必要があります。
スケールのアニメーションができなかったり、IKの伸び切りがNGだったりするので確認しましょう。
例えば、
「○○f~○○fでループモーションにしてください。」
「○○fで攻撃がヒットするようにさせてください。」などがあります。
カットシーン/イベントシーンはゲーム中に始まるイベントで、カメラワークやカット割りの知識が必要になります。
ゲームキャラクターは数も多く基本モーションは共通する部分が多いので、そのキャラクターらしい動きや技を考える必要があります。パルクールや武術の実際の動画を見て勉強しましょう。
アニメ
アニメーションから簡単なコンポジットまでの幅広い知識が必要になりますが、作業者の個性的な表現が喜ばれます。
アニメーターがフェイシャルのターゲットをカット毎につくったり、エフェクトやライティング、レンダリング、コンポジットしたものをチェックに出すので、CGの幅広い知識が必要になります。
アニメCG業界のリグは3dsMax標準のBipedが多く利用されていますので、同業他社に転職しやすいです。
仕事としては激しいアクションやメカが多く、AfterEffectsでコマを止めてタイミングを調整することが特殊です。映像と比べてモデルデータが軽く、レンダリングする最終モデルを直接編集させます。
CGアニメについては別途まとめていますので、こちらを参考にしてください。
スマ兄 はじめまして。アニメーションを得意とするスマートアニメーションと申します。 おかげさまでCG業界10年目を迎えました。僕が年月をかけて学んだ技術や知識をこれから現場で働く人が[…]
映像
映像業界ではセクションが多く分業されており、スペシャリストとしてアニメーションに特化した技術が必要になります。
担当者の個性的な表現は許されません。あくまでキャラクターは役者なので、人によって違う顔や動きにならないように気を付けましょう。
スタジオ毎にリグの仕様が違い、アニメーションさせるモデルとレンダリングするモデルを分けて管理します。
レイアウトセクションがカメラワークをつけたものに対して演技付けを行います。
アニメーション後に再度レイアウトセクションがカメラを微調整したり、ライティングのセクションがレンダリングを行うので、最終結果がすぐに確認できません。
最後に
ゲーム業界はモンスターなどので手付けが必要になり、アニメ業界ではモデリングやコンポジットスキルが必要になり、映像業界ではカメラの知識がより必要になります。
業界が変わっても演技や演出の知識は必要なので、どんどん学んで頑張りましょう!