【アニメーションの12の原則】 命を吹き込むアニメーションの基礎を学ぶ!

有名なアニメーションの書籍に「生命を吹き込む魔法」があります。

数多くのディズニー映画に携わり、ディズニー映画の全盛期を築いた「ナイン・オールド・メン」と呼ばれるアニメーターの二人。

レジェンドアニメーターが良いアニメーションとは何か?を”言葉”に残して継承しているので、
アニメーションをより深く学ぶことができますよ!

日本では大塚康生さんが作画のアニメーター教育用に資料を残されております。合わせてご覧ください。

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大塚康生さんが、作画のアニメーター教育用に資料を残されているのですが、CGアニメーターも知っておくべきことが書かれているので引用させていただきました。 ディズニーのアニメーター必読書である「生命を吹き込む魔法 ― The Illusi[…]

この記事では、「ディズニーアニメーション 生命を吹き込む魔法 ― The Illusion of Life ― (日本語) 大型本 – 2002/4/23」から引用しています。

「The illusion of life」cento lodigianiより

書籍

年々値段が上がっているようですね…
この記事で要点を学び、お金に余裕ができたらお買い求めください。
スタジオジブリの高畑勲監督が日本語の監修されていますので、翻訳によるニュアンスの違いないはずです。

ディズニーアニメーション 生命を吹き込む魔法 ― The Illusion of Life ― (日本語) 大型本 – 2002/4/23
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本書は1981年にアメリカで初版が発行されて以来、版を重ね、20年来読み継がれてきた「アニメーションのバイブル」と呼ばれているアニメーションの「技法」と「精神」を語る大著の、待望の日本版です。
日本語版監修:アニメーション監督の高畑勲氏(『火垂るの墓』『平成狸合戦ぽんぽこ』などの映画監督)

アニメーションの12の原則

アニメーションの12の原則はキャラクターに命を吹き込む基本的かつ重要な原則です。
カートゥーン的な表現だけではなく、日本的な作画アニメーションでも取り入れられているので、
積極的に取り入れてみましょう!

① Squash and Stretch (潰しと伸ばし)

Squash and Stretchの目的は、描画されたオブジェクトに重量感と柔軟性を与えることです。

跳ねるボールのような単純なオブジェクトや、人間の顔の筋肉のようなより複雑な構造にも適用することができます。

現実世界では、動いた時に硬く見えるものは本当に硬いものだけで、ほとんどのアニメーションにおいて潰しと伸ばしを利用することで自然に見えると覚えておきましょう。

押しつぶされたり引き伸ばされたりしてもオブジェクトのボリューム変化しないことです。ボールの長さが垂直方向に伸びている場合、その幅(3次元では、その深さも)はそれに応じて水平方向に収縮する必要があります。

絵に潰しと伸ばしを取り入れたとき、ミッキーの体の硬い形は柔軟なものに変わった。

② Anticipation (予備動作)

観客に行動の準備をさせ、行動をより現実的に見せるために使用されます。

「動きを利用して観客に情報を届けること」が使命のアニメーターには、”何をしているのか”を表現しなければならない。

観客は、その予想がついたところで、やっと演技そのものを楽しめるようになるのだ。

③ Staging (演出)

一番大切なのは、常に「ストーリー・ポイント」である。

その目的は、観客の注意を向け、シーンで最も重要なものを明確にすることです。

これは、フレーム内のキャラクターの配置、光と影の使用、カメラの角度と位置など、さまざまな方法でアプローチするので、レイアウトやライティングの知識が必要になります。

どこをとっても間違いようのないほど明確に提示することだ。

④ Straight Ahead Action and Pose-to-Pose Action(逐次描きと原画による設計)

「Pose-to-Pose」はキーポーズを先に作成し、間を補完していく手法。
構成や周囲との関係が非常に重要であるドラマティックなシーンや感情的なシーンに適しています。

「Straight-Ahead Action」は頭から順に作成していく手法。
現実的なアクションシーケンスを作成するのに適しています。

一連のアクションが、すべて同じ激しさで動きの量も同じだったら、たちまち冗漫で陳腐に見えてくる。

⑤ Follow Through and Overlapping Action (あと追いの工夫)

動きをよりリアルに表現するのに役立つ2つの密接に関連するテクニックのこと。

慣性原理を含むキャラクターが物理法則に従っているような印象を与えるのに役立ちます。
簡単に言うと自然に見せるためのテクニック。

終わり方の工夫でアクションがより面白くなるとか、終わり方がキャラクターの性格を明らかにする。

フォロースルー

「フォロースルー」とは、キャラクターの停止後も身体の緩く結ばれた部分が動き続けることを意味し、パーツはキャラクターが停止したポイントを超えて動き続け、その後キャラクターの重心に向かって「引き戻される」か、さまざまな程度を示す必要があります。

オーバーラップアクション

「オーバーラップアクション」とは、体の一部が異なる速度で動く傾向です(腕は頭の異なるタイミングで動きます)。

⑥ Slow In and Slow Out (両端詰め)

人体、動物、乗り物などの現実世界の物体の動きは、加速と減速に時間が必要です。このため、よりリアルな動きを実現するために、アクションの開始終了近くにより多くの絵が描かれます。

ウォルトは、アクションを分析し、「誠実さが感じられる作品にするためには、事実を基本にしなければならない。傑作コメディは、必ず事実を基礎にしている」と彼は言った。

⑦ Arcs (運動曲線)

ほとんどの自然な動作は、アーチ型の軌道をたどる傾向があり、アニメーションは、よりリアルに表現するために「弧」を描きます。

弧を描いてアニメーションを表現することで、観客に動きを伝えやすくすることができます。

動物の動きを普通はかすかな曲線を描く。(中略)とにかく、ほとんどの動きはある種の曲線を描いているのだ。

⑧ Secondary Action (副次アクション)

メインアクションにセカンダリアクションを追加すると、メインアクションのサポートに役立ちます。

表情芝居がメインであれば、手で顔を覆ったりしてはいけません。
大事なことは、セカンダリアクションがメインアクションから注意をそらすのではなく、強調することです。

正しく使えば、カットを豊かに、アクションを自然にし、キャラクターの性格に奥行きを与えるはずだ。

⑨ Timing  (タイミング)

状況に合わせた動きの尺やリズムのこと。

タイミングは、キャラクターの気分、感情、反応を確立するためにとても重要です。
せっかくポーズがカッコよくても、タイミングが悪いと観客に意図が伝わりません。

タイミング、つまり中割りの枚数に細心の注意を払わなければ、キャラクターの演技も態度も描写することはできないのだ。

⑩ Exaggeration (誇張)

動きをあえて大げさにすることにより大事な箇所を強調する。

ただし、誇張のレベルは、リアリズムを求めているのか、特定のスタイルを求めているのかによって異なります。

カートゥーン的な動きを想像されるかもしれませんが、ピクサーでは、現実に忠実であり続けることであり、それをよりワイルドでより極端な形で提示するだけでした。]

ウォルトが言っていたのはいわゆるリアリズムとは違う。彼の言うリアリズムは、説得力のあるもの、人々の心に強く訴えるもののことなんだ。

⑪ Solid Drawing (実質感のある絵)

3次元空間での形状を考慮に入れるか、体積と重量を与えることを意味します。

よく3Dで配置しているから正しい。と誤解されていまいますが、見せ方によっては立体に見えないことがあります。ポーズでもレイアウトでも立体的に見えるかどうか。注意して表現しましょう。

スタジオの壁にはいろいろな評語が掲げてあったが、みんなが一番よく覚えているのは「その絵は重さと奥行きがありバランスがとれているか?」というものだ。

⑫ Appeal (アピール)

重要なことは、視聴者がキャラクターがリアルで面白いと感じることです。
もちろん悪役やモンスターも魅力的でなければなりません。

アピールとは、どんな絵をも楽しく眺めさせるような、快く魅惑的な性質なことだ。